ミルクボーイ風に学ぶ「なんちゃってアクティブあるある」

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さて、ありがたいことにこのような場末のブログでも読んでくださる方がいらっしゃり、間もなく1周年を迎えることができそうです。

とはいえ、コメントやメールをいただくことはほとんどなく、静かに、勝手気ままに書きなぐっているわけですが、過去2回ほど「お問い合わせ」からメールを頂戴したことがあります。

奇しくも、その2通とも文体は違えど同じような論旨でして、要するに「インデックスという素晴らしい選択肢があるのに、アクティブファンドなんかを無責任に勧めるな!」というような内容でありました。

なんと正義感に溢れた素晴らしいメッセージでしょうか。

大変ありがたく聞き流させていただいたわけですが、誤解なきように申し上げますと、私はインデックスが嫌いなわけではありません。ごく一部のアクティブが好きなだけです。

そして、最も嫌いなのは「なんちゃってアクティブ」です。

そこで、今日は大人気のあのお二人に登場していただき、アクティブファンドの何たるかを語っていただきたいと思います。

 

 

マッチョさん「うちのおかんがね、こないだ銀行で勧められて金融商品買ったらしいんやけど」

角刈りさん「そうなんや」

マ「その名前を忘れたらしいねん」

角「まあ金融商品って色々あって名前もややこしいもんね」

マ「いろいろ聞くんやけどな、全然わからへんねん

角「ほんなら俺がね、おかんが買った金融商品一緒に考えてあげるから、どんな特徴言うてたかとか教えてみてよ」

マ「なんかな、世界中の株式に投資する投資信託で、ファンドマネージャーさんっていう投資の専門家がノウハウ駆使して投資先を選ぶやつやって言うねんな

角「おー。そら、「アクティブファンド」やないかい?
その特徴はもう完全にアクティブファンドやがな。すぐわかったよこんなもん」

マ「いや、俺もアクティブファンドやと思てんけどな、おかんが言うには、いまそのファンドが個人投資家に大人気で、来年のファンドオブザイヤーでも上位ランクイン間違いなしやっていうねんな」

角「あー。ほなアクティブファンドと違うかー。
アクティブファンドっていうんは、そんなに人に好かれる子と違うんよ。
FoYでアクティブに投票するのなんてちょっと変わった人ばっかりなんやから。

もうちょっと詳しく教えてくれる?」

マ「なんでも、販売手数料で3%払って、信託報酬も2%取られるらしいんや」

角「アクティブファンドやないかい!
アクティブファンドはね、どうしても高なるのよ。優秀なファンドマネージャーさん雇って、ちゃんと調査とか情報発信しようと思ったら、費用もかかるんやから。販売手数料は俺も意味わからんけど」

マ「わかれへんねんて、でも」

角「何が分かれへんねんな」

マ「俺もアクティブファンドやと思てんけどな、おかんが言うには、投資先上位がアップル、マイクロソフト、アマゾン、グーグル、フェイスブック・・・らしいねん

角「ほな、アクティブファンドちゃうやないかい!
アクティブはね、投資先選択が肝やの!そんなインデックスまるパクリみたいなポートフォリオ恥ずかしいて組めんはずなのよ。

他になんか言ってなかったか?」

マ「販売用パンフレットにな、どうやってスクリーニングするかとか、どういう目線で投資先選ぶかとか、綺麗な図でしっかり書いてあるらしいねん」

角「ほな、やっぱりアクティブファンドやがな。
そんなちゃんとしたプロセスで選んではるんやったら、結果的にGAFAMが上に来てもそらしゃあないわ」

マ「うん、でもな。月次レポートには、トランプさんがなんか言うて株式市場が上がった下がったしか書いてないらしいねん」

角「ほな、アクティブファンドちゃうやないか!
あのね。インデックスファンドの話題はマクロだけ、インデックスブロガーの話題はコストだけなんよ。全然おもろないねんから。でもね、そもそも投資に面白さなんか求めてないんよ。それが一番スマートなんよ。

わからんわー。もうちょっとなんか言ってなかった?

マ「最近はな、環境とか社会性とかガバナンスとか、そういう視点でも企業を選んでるらしいねん」

角「やっぱりアクティブファンドやがな。
ESGゆうてね。長期で価値創造しようと思ったら、そういう要素こそが大事なんや。
きっちり選んでくれてはる、ESG型のアクティブファンドやん」

マ「いやーでもな、ESGの評価はエムエス…なんちゃらの点数見てるだけらしいんや」

角「ほな、アクティブファンドちゃうやないか!
あのね。ESGファンドをうたっておきながら、企業選択はMSCI、議決権行使もISSに丸投げなんてね。ほなあんたは何をやってるんですかっちゅう話やん。おたくのGどないなってんねんな。
そんなんアクティブファンドと違うわ。

もうちょっとなんか言うてなかった?」

マ「なんでもな、人工知能とか自動運転とか、これからめっちゃ伸びる分野の会社に投資してるらしいねん」

角「アクティブファンドやがな。
そら、そういう分野に精通したファンドマネージャーさんが、一生懸命会社選んでくれたはるのよ。
アクティブファンドや!」

マ「そやけどな、そのファンドマネージャーさん、いまのファンドの前は太陽光とバイオ薬のファンドやってはったらしいねん」

角「どないなってんのよ、それ。

えー、ほんまにわからへんな」

マ「あとな、おかんが言うには、そのファンドはベンチマークを上回る投資成績を目指してるらしいねん」

角「これはきたで。それはもうアクティブファンドやがな。ググったら出てくる定義そのものやん」

マ「わからへんねん

角「なんでわかれへんのそれで」

マ「俺もアクティブファンドや思てんけどな、おかんが言うには、そのファンドのパフォーマンス、毎月きっちり0.2%ずつベンチマークに負けてるらしいねん」

角「アクティブファンドちゃうやないか!
綺麗に信託報酬分だけ遅れて付いていってるやないの。ショージ兄さんのカンカンのネタやないねんから。
そんなんアクティブファンドちゃうがな。もうちょっとなんか言うてなかったか?」

マ「色んな古典的名著で「買ったらあかん」いうてこき下ろされてるらしいわ」

角「アクティブファンドやないか!
誰が検証したか知らんけどね。アクティブは8割がたインデックスに負けるんよ。
アクティブファンドなんか買ったらあかんねん!わざわざ全然知らん人がメールして怒ってくるくらいの罪やねんから。

インデックスが正義!
インデックスが最適解!
インデックス万歳!

おかんが買ったんはアクティブファンドにきまり!」

マ「わからへんねんって」

角「わからへんことない!おかんが買わされたんはアクティブファンド!」

マ「でもな、おかんがいうには、アクティブファンドではないって言うねん」

角「ほなアクティブファンドちゃうやないか!
おかんがアクティブではないと言うとるんやったら、アクティブちゃうがな!」

マ「そうやねん」

角「先言えよ!俺が万歳してるときどう思てたん?」

マ「申し訳ないなと思って」

角「ほんまにわかれへんがな、それどうなってんねん」

マ「おとんがいうにはな」

角「おお、おとん

「グローバル3倍3分法ちゃうかって」

角「いや、微妙なとこ出してくんなよ。

もうええわ。どうもありがとうございましたー」

 

駄文失礼いたしました。本記事でインデックス派のスマートかつインテリジェンスな諸兄様が少しでも留飲を下げられましたら幸いです。

しかし、この汎用性。このフォーマットを生み出したミルクボーイさんはすごいですね。

コメント

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