資産の核をどう作るか?

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先人の知恵

投資を始めるにあたり、名著といわれる投資本も何冊も読みましたが、私が最も多くを学んだのは先輩方のブログです。

この10年ほどの間、ネット証券の普及や低コスト投信の充実といったインフラ面はもちろんのこと、多くの「普通の人」が投資に取り組み、ブログやTwitterなどを通じて成功体験を共有してくれていることで、素人が投資を始めるハードルは格段に下がったのだと思います。

その中で、ある程度の時間軸でリスクをとれる20~30代にとって、一つの最適解と思われるのが、
・世界株式への分散投資
・積み立てによる時間分散
・極力低コストのパッシブファンド
といったところではないでしょうか。

私も自分の資産のコアを築いていく方針として、これらが最適解であることに異論はありませんが、2点ほど自分なりにアレンジしています。

世界株ではなく米国株

投資対象は世界株式ではなく、米国株式1本でいきたいと考えます。
理由は以下の2点です。

・米国株に投資していれば世界経済の成長を取り込めること
米国の代表的株式指数であるS&P500構成企業約500社の売上の4割強は米国外で稼がれています。
感覚的にも、コカ・コーラやディズニーなどの歴史のあるブランド企業にしても、 googleやAmazonなどのテクノロジーで世界を変える系の企業にしても、 米国のダイナミズムの中から生まれ、米国でしっかりとしたフランチャイズを築けば、それを世界中で展開することができます。
この市場のダイナミズム、国際展開力は(総体としての)日本企業には無い強さの背景だと思います。
世界経済の成長に乗るというのは、長期で投資をする場合の非常にわかりやすいストーリーだと思いますが、何も新興国株式に投資をしなくても、それは実現できるというのが私の考えです。

・米国企業が世界中で最もフェアかつ貪欲に株主への価値還元に取り組んでいること。
過去10年の株価パフォーマンスを見て、「米国最強!」とか「S&P500一本でいい!」とか言うほど、私はナイーブではありません。むしろそう言っている人が結構いる現在から5年とか10年くらいを考えると、米国株はアンダーパフォームするんじゃないかとすら思っています。(明確な根拠はありませんが、市場ってそういうものなのかな、と)
ただ、私がターゲットとする15~30年のスパンで考えると、やっぱり米国株なのではないかと。

私は、株価は長期的には企業価値を反映すると考えていて、1日先のこともわからない人間(+過去のデータの集積に過ぎないAI)の集合である市場が、将来に渡って変化し続ける企業価値を現時点で織り込めるはずはないというスタンスです。
すなわち長期でプラスのリターンを上げるには、フリーキャッシュフロー、とりわけその最重要構成要素である営業利益を長期的に拡大できる企業(群)を選択することが重要です。

中国はじめとする新興国企業の中には今後大きく成長する企業もあると思いますが、その利益って本当に株主のものなのでしょうか?ちょっと信用できませんね。よく知らないだけかもしれませんが、わからないものにあえて近づくこともないな、と。

仕事を通じて、たまにアメリカの会社の人と付き合うことがあります。彼らのgreedyさには正直ちょっと引くんですが、部下として働いてもらうにはとっても頼もしいです。
しっかり稼いで、しっかり株主に報いてくれる、これがアメリカのfairnessで、株主としては大変好ましいです。

パッシブではなく、アクティブ

私が初めて買った投資信託はifree S&P500 インデックスです。
その後、よりコストが低いeMAXIS-Slimが出たので、積み立て先を乗り換えました。

S&P500は素晴らしいインデックスだと思います。
世界一上場基準が厳しいといわれているNYSEと、米国式イノベーションを体現する企業が多数含まれるNASDAQを中心に5千社以上の中から、一定の定量的、定性的基準に従って、500社を選抜した指数です。定期的に入れ替えも行われていて、新陳代謝も活発です。
この点、一度東証一部に上場されてしまえば、価値を生まない企業でもほぼ退出することなく居座ってしまうTOPIXとは雲泥の差です。

このように素晴らしいインデックスに投資できるS&P500パッシブ戦略ですが、私的には欠点が2つあります。

・面白くない
個人的にはパッシブ投資の最大の欠点がこれだと思います。500社もあって、たぶん素晴らしい企業ばかりなんだと思いますが、1社1社に思い入れを持つのは無理ですよね。
信託報酬が0.0何%安いとか、実質コストがとか、そりゃあパフォーマンスには重要なのかもしれませんが、個人的にはあまり興味がもてませんでした。

それよりも、自分が投資している企業がどういう事業をやっていて、それは長期的に儲かるのかどうか、個人的にはそういうことを考えたいです。長く続けていくには、興味とか愛着とか持たずに機械的に淡々と積み立てていくのがベストだという考え方もあると思いますが、私は楽しみながら投資を続ける、ということを重視しているので、1年ほどパッシブファンドへの積み立てをやってきた後、方針転換しました。

じゃあ個別株やれよって話で、将来的には挑戦したいと思いますが、まだ米国株で自分なりのアイデアで成功するイメージが持てていません。しばらくはきちんと運用内容をレポートしてくれるアクティブファンドを通じて、間接的株主体験を積み重ねながら、米国企業の見方を掴んでいきたいと思います。

・米国株はバブル?
上でも書いたように、リーマン・ショックの後の10年上がり続けてきて、今後も上がり続ける、ということは基本的にないと思います。
GAFAバブルあるいはSaaSバブルだとか、逆イールドになったからリセッションだとか、WeWorkが躓いてIPOももうしんどいとか、色々言われていますが、じゃあいつ下がるかといえば誰にもわからないわけで、この10年も色々言われながら上がってきたように上がり続けるかもしれないし、明日から暴落するかもしれません。

私のような素人が予想しても詮無いことで、あくまで積み立て>相場観で淡々と積み立て続けるしかありませんが、それなりに下がることも想定してバリュエーションが高すぎない投資先を選んで投資してくれるファンドに入れておいた方がいいかなというのが、現時点の認識です。

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